魔法が現実の技術として確立されて約一世紀が過ぎた2096年。
とある兄妹が高校二年の冬を迎えようとしていた。
魔法師として致命的な欠陥を抱えて産まれた兄・達也。
魔法師として稀有な才能を持ち、容姿・頭脳ともに完璧な妹・深雪。
劣等生と優等生、立場は違えど二人は仲睦まじい兄妹として過ごしてきた。
一通の手紙が届くまでは――――。
その手紙は四葉本家で開かれる元旦の集まり<慶春会>への招待状だった。
当主の四葉真夜と分家の当主たちが一堂に会するこの集いで、
四葉家次期当主が指名されることに。
深雪は自身が当主に指名されることを恐れていた。
当主になれば独身でいることは許されず、結婚することを求められるから。
それはつまり、達也と共にある日々を手放すということ。
ただ、深雪が当主に指名されることでこれまでガーディアンとして冷遇されてきた
達也の立場を変えることができる。
達也の自由を望む深雪は四葉本家に向かう道中で大きな決断をする。
「お兄様。わたし、四葉家の当主になります」
『最強の兄妹』が迎える運命とは。
そして二人に隠された衝撃の真実とは。
四葉家の陰謀が渦巻く中、
兄妹の物語はひとつの結末へ――。
3.3/5