「魔法遣い(使い)に大切なこと」シリーズ第一弾です(全部で3つ、2つめはアニメ化していないものの漫画が2016年あたりまで出ており、アニメ→漫画のような同時タイアップとなっています)
本シリーズは魔法使いの能力を持って生まれた主人公たちが、青春のひと夏において魔法使いの研修を受けるために東京に来る、という筋書きとなっています。そこにおける主人公たちの年相応の悩みや、東京と田舎のギャップに飲まれる様子などがリアルな描写とともに描かれている作品です。
特に第一弾の本作は、下北沢がよく描かれており、今とは異なるシモキタを味わうことができます。
さらに、本作のBGM楽曲は非常に優秀で、サウンドトラックはぜひ聞いていただきたいです。いまでもたまにニュースなどのバックサウンドとしてもよく使われています。
ひと夏の魔法研修を通じた心の成長を描く。
周囲の魔法に対する認識や、真面目で優しいユメが魔法の使い方や魔法遣いのあり方で悩む姿は、魔法が実際に身近だったらというリアリティを感じさせて、物語の世界に違和感なく入り込めた。
10話以降、主人公が魔法について思い悩み、今までかかわってきた人々と対話して再び前向きになっていくところがこの作品の肝。
最終話は「魔法遣いに大切なこと」ではあるが、ユメが掴んだであろうそれは現実の人と人でもきっと大切なことで、帰路に着く最後がやっぱり印象的で見てよかったなと思える作品だった。
しかし、アンジェラの回はもう少し話を捻ってほしかった(タワーでなく)…処分も甘すぎないか?
魔法は奇跡を起こすことが出来るけれど、奇跡が必ずしも人を幸せにするとは限らない。心はその人のもの。魔法といえど心を操ることは出来ないのだから。だけど真心を込めることで相手に想いを伝えることは出来る。それは僕たち普通の人間の普通の行い一つ一つにも言えるわけで。魔法という奇跡を通してそんなことを伝えてくれる素敵な物語でした。世界観にしても演出にしても決して押し付けがましさはなく、側に寄り添ってそっと語りかけてくるような余白のある作り、風通しの良い作風が印象的で、清々しい余韻を残す大好き作品になりました。
EDが爽やかギターポップのめっちゃ良い曲で、この作品の肌触りというか、視聴後感をまさに象徴していたなと思います。