夢と希望の集まる仮想空間、<ツクヨミ>。
少女たちの出会い、
そして別れのためのステージが、幕を開ける──
今より少しだけ先の未来。
都内の進学校に通う17歳の女子高生・酒寄彩葉は、
バイトと学業の両立に励む超絶多忙な日々を送っていた。
日々の癒やしは、インターネット上の仮想空間<ツクヨミ>の管理人兼大人気ライバー(配信者)・月見ヤチヨの配信を見ること。
自分の分身を作り誰もが自由に創作活動を行う<ツクヨミ>で、彩葉はヤチヨの推し活をしつつ、バトルゲームで細々とお小遣い稼ぎをしていた。
そんなある日の帰り道、彩葉は七色に光り輝くゲーミング電柱を見つける。
中から出てきたのは、なんとも可愛らしい赤ちゃん。
放っておけず連れ帰ると、赤ちゃんはみるみるうちに大きくなり、彩葉と同い年ぐらいの女の子に。
「あなた、もしやかぐや姫なの?」
大きくなったかぐや姫はわがまま放題。
かぐやのお願い(わがまま)で彩葉は、ツクヨミでのライバー活動を手伝うことに。
彩葉がプロデューサーとして音楽を作り、かぐやがライバーとして歌うことで、
二人は少しずつ打ち解けていく。
かぐやを月へと連れ戻す不吉な影が、すぐそこまで迫っているとも知らずに——
これは、まだ誰も見たことがない「かぐや姫」の物語。
劇場特典第3弾と上映前アナウンスにつられて4回目の視聴。かぐやによる上映前アナウンスは「ライバーであるかぐやの立ち振る舞いっぽくていいなーこの内容は絶対覚えて帰ろう」と思ったのに本編みたら全部忘れててびっくりした。もし円盤化される場合には特典映像として上映前アナウンスも収録されることを期待する。いや~何回見ても本編の熱量が高すぎる。今回もReplyで涙。前向きなエネルギーにあてられるとどうも弱いらしい。上映前アナウンスは週替わりらしいのでまだ見に行くかもしれない。
3回みた、劇場で2回(川崎チネチッタ、立川シネマシティ)。その価値あり。
話題になっていたのでNetflix契約期間中に見とこうと。
まずは作品の感想というよりは。
かなり面白い部類に入るし評価も高く付けてるんだけど、正直ここまでムーブメント起こるのが不思議ではあって。
自分がVR、アクション対戦ゲーム、ボカロ文化の全てを通ってきてないからかなぁとは思うけども、いずれか、もしくはその全てを通ってきているのめっちゃ刺さるのかもしれないなぁと。自分はマイナーではないけどメジャー中心か?っていうとそうでなくズレてる認識もあるのでそこもありそう。
2時間で収まっているから良いのかもしれないけど、個人的には1クールくらいでじっくり見たかった気もしたりする。
ただ作品としては本当によくできていて面白かったー。
2時間と短いながらうまくまとまっていたし、あるサブカル?関係の程度知識があれば理解、推察できるような説明、作りになっていたし。
かぐやの性格が結構好きだったw
月末までに時間が許せばあと1回くらいは見て、もうちょっと自分の中で整理を付けてみたいかなとは思う。
ようやく観れた!ネットで散々評判だったから逆にハードル上がりすぎて先入観もって楽しめないのではないかと心配だったけど、32歳ボカロ全盛期世代というまさにこの作品のターゲット層であったことも相まって後半めちゃくちゃ楽しめたな。
超高速のスピード感で展開し、主人公の求めるゴールを走り抜けた快作。
とにかく場面転換の頻度が早く、だれる瞬間がない。緩急どころか急急急急急緩急急急急くらいのテンポで進んでいった。密度が高く、どんどん面白さが流れてくる。
2026年という今だからできる地続きの未来感も良い。もう10年~20年先だと未来すぎるが、現代にある技術の延長線で表現しつつ、数年以内に実現できそうな内容は夢をふくらませる。
後半への伏線はまだピンときてないが、2回目見れば気付ける点が多そう。
「ボカロ曲が流れる」「ネットの話題がある」「SF要素がある」程度の前情報で、南極点のピアピア動画みたいなイメージをしたまま見始めたらそこまでのハードSFではなかったので、そこはちょっと期待と違った。
声優さんもキャラにドンピシャで、名演が光る。早見沙織さんでしか出せない味、出てる。
現実は優しくないし、美しいだけでもない。かぐやは月に帰っちゃうし、ヤチヨは8000年ドジった。酒寄彩葉も擦り切れる寸前だった。……私たちだって現実のままならなさに苦しくて泣いたこともあるし、普通に出来なかったことで挫折して絶望したことある。そのまま足を止めてしまおうかと思ったこともある。
それでも、そんなことを思い返しながら見ても、この世界は「美しいよ」って感想が残るんだ。超かぐや姫の表現した世界はそれでも美しくて、生きてみたいとそう思わせるんだ。
そう「言葉にしないで」表現したことが良かった。そう「思わされた」ことが良かった。こう思えと、普通はこうだろうと、そう答え(言葉)を押し付けられたわけじゃない。……私(もしくは私たち)は「自分」で、そう感じたのよ。
世界が美しいでは強引で、生きるべきでは重い。
普通は大変で、苦しくて、ツラい。
この世界を生きてみたいと思わせる優しさがあった。
そのくらいで、ちょうどいい。
劇場特典第2弾を貰いつつ3回目の視聴。見る度に解像度が上がっていく作品。Replyが刺さりすぎてとにかく涙が止まらなかった。泣き疲れのせいか頭が痛い。素晴らしい涙をありがとう。
ダメージを負った。
まじで"今"って感じの作品だった
作画とか後半の展開とかめっちゃ良かったけど合わなかった。主人公とかその周りが完璧人間過ぎてイライラの感情が先に出てしまった
3回目の視聴。Netflixにて。
前回の視聴時にまだ読めていなかった小説の終盤を読んでから視聴した。
まず前回視聴後に気づいた最も重要な点として、この作品は「映像とノベライズ(小説)の2つを合わせることで初めてストーリーの全体像が見えてくる構造になっていた」ということを挙げておきたい。
まだ小説を読んでいない人がいれば手に取ることを強く、強く薦めたい。
初回視聴時に多くの人が感じたであろう「終盤がよく分からない」という感想は小説を読むことで解決するだろう。
そしてその内容を紐解いていくと、いかに本編映像が極限まで不快要素の排除を行い、明るく・楽しく・ハッピーな雰囲気を追求していたかが理解できる。
表面上「明るく・楽しく・ハッピー」に見えるこの作品の裏で、キャラクターがどのような「苦労・葛藤」を経験していたかを知ることが出来るであろう。
そして小説読了後に再度映像を見ると、更に多くの見逃していた細部に気づけるようになり、この作品が決して「明るく・楽しく・ハッピー」の一辺倒ではないということを感じ取れるはずだ。
しかし、映像と小説を合わせてたとしても変わっていない部分もある。それは作中で何度もキーワードとして頻出していた「ハッピーエンド」である。結局のところこの物語は「ハッピーエンド」を目指す王道ストーリーなのである。
近年は「王道展開・ご都合主義」から外れ、一捻りも二捻りも手を加えたストーリーを展開する作品が多くなってきた。そんな中でこの「超かぐや姫!」という作品はその「王道展開・ご都合主義」が軸にあったように思える。
王道から外れ一捻りも二捻りも手を加えたストーリーは視聴者に意外性を与えることが出来る一方で、その王道を知らない視聴者を置いてきぼりにしてしまう可能性があると私は考えている。
多くの人が共感できる王道のストーリー、ハッピーエンドのストーリーを軸に据えたこと、これが本作が大きくヒットした1つの理由なのかもしれない。
まず思い浮かんだ感想としては「随分とグリグリ動く作品だなぁ」という感嘆と「特定の年代には超弩級に刺さるだろうなぁ」なんてものだった
というかNetflix配信だとどれだけ常識外れな作品が出来てしまうかという実例を目撃してしまった気分
本作のベースにあるのは日本人ならおおよそ知ってるだろう『竹取物語』。童話向けのお話として触れるのが最初にあり、古典の授業でも扱うだろうし、近年では高畑勲監督作品としてのイメージもある。いわばどの年代相手でも「かぐや姫とか判らない」なんて事はない題材
本作は仮想空間が舞台とか歌要素とかの色付けはあるものの、ベース部分に対して大きな改変を含ませているね。原題においてかぐや姫を拾ったのは竹取の翁と媼の夫妻だった。それ故にかぐや姫は夫妻の娘として育てられ、彼女が去った跡にも福が残された
けれど本作は違うね。最初の日こそ彩葉の身には子育て奮闘記が始まりそうだった。けど、かぐやがあっという間に成長した事で2人は親子ではなく親友の間柄になったし、そこにはアニメ的な文脈での百合を見る事も出来る
平安時代においては娘を偉い身分に嫁がせる事によって家の繁栄を目指す手段は珍しい話ではない為に原題にもその傾向は見えるものの、本作の場合は2人の関係が親友であるが故に福とか残されても困るのだ。彩葉にとってかぐやは財貨に変えられる存在ではない、居なくなった後に大金だけポンと渡されても意味なんてない。本作はそうした改変がベースにある為に魅力的な作品となったのだろうと思えたよ
他方でキャラクター造形…というか配置に関しては非常にシンプルな作りとしてるね。原題の要素には結婚を望まないかぐや姫が求婚して来る貴族に対して無理難題を吹っ掛ける工程も存在する
けれど、本作ではそれらの要素をあっさりとし、更に求婚しに来た男も彩葉の兄として配置する事で恋愛要素を本作の主題とならないよう配慮しているね
また、他の登場人物の配置も比重としては軽い。台本に占める彩葉とかぐやのセリフ量が2人で7割近くあっても驚かないかもしれない。そのくらい、本作では彩葉とかぐやの関係性にだけ注視できる作りとなっている
なら、本作において彩葉とかぐやの関係性として何が主題となっているかは出会いと別れであり、それこそ『竹取物語』の主題にも通じていると言えるのかもしれない
彩葉は彼女の本質に刻まれてしまう程の重い別れを抱えた人物。父の死に別れ、母を理解できなくなり、兄は自分の近くから去ってしまい…
そんな彼女が好いたのはAIのVチューバー・ヤチヨ、お別れなんて発生しそうもない相手。生きている人間ならいずれお別れがあるかもしれない。でもプログラムなら理不尽なお別れは早々ない
そして、学業を疎かにせず学費も自分で稼ぐ彼女に理不尽な変化も訪れる筈はなかった。だからこそ理不尽で無茶苦茶な出会い方をしてきた“かぐや姫”は彩葉の人生を変えうる訳だ
かぐや本当に無茶苦茶だね。様々な意味で彩葉の人生を変えてしまった。一人暮らしが二人暮らしになり、貴重な財産は使い潰され、彼女の正体が世間にバレるかもと心配事を抱える羽目になった。何よりも多くの人との出会いの契機となった
かぐやの無茶により彩葉の生活は変わってしまう。その最たるものはヤチヨカップへの参加か。彩葉としては遠くから眺めているだけでよかったヤチヨに近付く切っ掛けとなり、もう続きを描けないからと封印していた楽曲を紡ぎ直す起点となった
その工程は彩葉の可能性を試すものとなるね。学業とバイトを頑張っていれば付け入る隙のなかった日常が不確定なものになってしまった
普通の人は不安定よりも安定した状態を好むもの。なら、かぐやに引っ張られてどうなるか判らない状況に追い込まれたのはストレス要因。あの忙しい日の中で彩葉が体調を崩すのも当然というもの
けど、不安定要因となったかぐやは同時に安定の鍵ともなるね。彼女が作る美味な料理や騒がしいイベントの数々は彩葉に忘れかけていた日常の彩りを思い出させるもの
そうなれば、彩葉にとって輝かしい新たな日常はかぐやと紡ぎ直すものと成り、かぐやとの別れは人生が詰まらないものになってしまうかもしれない認めがたいものとなってしまったのだろうね
そう思えば、母の影響下から脱し不必要に人を頼らない生活をしていた彩葉がかぐやを守る為に兄や友人達に頼るのはそれだけかぐやが大切な証左であり、誰かに頼れるような彩葉へと成長できた証明だったのかもしれない
でも、少し成長できた程度では運命は変えられない。理不尽なめでたしめでたしは訪れる。そこで彩葉が運命に抗うが如く予定調和的な進路をぶった切って無茶苦茶な未来へと突き進んでいく姿は爽快感が有ったなぁ
そのような行動に出れたのも運命に抗いながらも運命に従うしかなかったかぐやの悲哀を認められないからというのもあるのかもしれないけど。
そして知らされるのはかぐやは運命に従ったように見えて何処までも運命に抗っていた点。かぐやは予定調和的な運命をぶち破る為に無茶をした。その果てに待ち受けていたのはいずれ訪れる運命の時まで待ち続けるという孤独な時間。そんなかぐやを孤独を抜け出し大切な人を見付けられた彩葉が無茶苦茶な遣り方で時には兄も頼りつつ迎えに行って、再び出会うという構図が本当に美しく感じられましたよ……
あの結末ってちょっと無理矢理なものに思えてしまうのは事実なのだけど、かぐやと彩葉が紡いだ物語の終着点且つ新たな物語の始まりとしてはこれ以上ないものなんだよね…
ストーリー面で言及したくなる要素は他に幾つもあるけれど、それ以上に本作はグリグリと動く絵力と退屈させない展開力がこれでもかと暴れまくる作品だったね
冒頭でも述べたけど、Netflixという媒体で制作を行うとこのような作品が出来上がるのかと感嘆してしまう。あの絵力は何度見ても飽きが来ないのだろうと思える
戦闘シーンで縦横無尽に動き回る様子も良かったけど、特にライブシーンにおける迫力は凄まじかったね。各キャラの性格を反映した細かいフリや観客を楽しませようとする喜も楽も詰まった千変万化な表情や仕草には魅了されてしまったな
あと、楽曲面では何と言っても聞き覚えのあるボカロ曲が流れるのは豪華に感じられたね。ライブシーンではボカロを愛するほぼ全員が知っているだろう有名曲を導入に用いて、本作オリジナルの楽曲でかぐややヤチヨの心情表現をするなんて大胆な遣り方ですよ
特にエンディングに使われた『ray』なんてBUMP OF CHICKENと初音ミクがコラボした楽曲という、つまりは現実世界とデジタル世界が融合したかのような楽曲を締めに使うなんて感極まる想いを抱いてしまったよ…
あの瞬間は多幸感に満ちていたなぁ……
彩葉とかぐやの物語はまるで尺足らずかのように突然終わってしまう。けれど、お別れで終わってしまった原題よりも先へと到れたのは確かな訳で。また、最後のMVでは少しだけ再会後の光景が描かれていた。その意味では予定調和すら無くなったハッピーエンドのその先を彩葉とかぐやがどのように楽しく過ごしていくかを自由に想像しつつ、もう少しだけ本作の余韻に浸りたくなるような素晴らしい作品だと感じられましたよ