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とても良い

モルデアさん「歳を食ったことで弱くなると思ったことは一度もない」って格好いいな。
竹刀で人は死なないけど、木剣や木刀は死ぬもんなーという緊張感のあるベリルvsモルデア。
自信がないのも、自信ありすぎて傲慢になるのも、問題なんよな。バランスが大切で。
ベリルは自己評価が低いことが問題だったが、そのことが若者に好かれる要因にもなっていた。それは彼が誰よりも強い実力者なのに驕りがなかったから。
でも、人として剣士としてベリルには実力に見合った自信が必要で、それを剣を通じてモルデアさんが教えてくれたね。

それでもベリルは、中高年としてつまりおっさんとしては理想的なキャラクターとして描かれていると思う。
若者に媚びて好かれようとしているのではなく、優しさからの気遣いが年齢に関わらず出来る。
けど、その姿からは現代の独身中年が年下にマウントを取らないように気遣い、上から傷つけてしまってないかという内省と葛藤を抱き、ビクビクしながら接している姿を想起させられる面もある。
おっさんのあるべき姿とは。親世代から学び、若者には背中で語り、組織や社会の中での役割を模索する。そんな理想像の一端がこの作品からは垣間見える気がするけど、それが求められる中高年はしんどいなとも思う。

ベリルが若い女性や子供にモテるのは、人を見下さない優しさとずば抜けた実力の両方があるからだ。おっさんが若い子にモテるのが良いことかは分からない。けど、そういう人は年齢に関わらず誰からも好かれる。

社会では、白髪が目立つぐらいになってきた独身中年は、実力者や成功者でないとあまり良く思われない。実力について無自覚であろうとするベリルは、その負の部分を自分に重ね合わせているように見える。

誰でも歳を取る。けど、良い歳の取り方をしないとシビアに苦しくなっていくことを、逆説的に意識させられるなぁと、この作品を見ていると思う。
ベリルの大人としての信用は、長年に渡る研鑽の賜物であることも。それがないとおっさんは苦しいぞという話でもあるなと。



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