原作未読。
今期の最高作品だと思うけど、ネットをみても、Yotubeをみても言及している人が少なくて、まあ寂しい。。。
以下感想。
最初は主人公だと思っていた田端若菜が途中から数ある登場人物の一人になり、「これはオムニバス形式の作品なのだな」と思っていた。しかし視聴を続けるうちに、その認識は良い意味で裏切られた。本作は一話完結のオムニバスではなく、一人ひとりの人生が他の登場人物の人生と交差し、時代を越えて影響を与え続ける群像劇だった。
その魅力に気付かされたのが第2話の岡部恵美のエピソード。ここで「これは名作かもしれない」と感じた。本作は一度描いた人物や出来事を使い捨てにせず、別の人物や別の視点から何度も掘り下げることで、人物像を少しずつ立体的にしていく。岡部恵美と伊吹桂子のエピソードはその象徴で、本人だけでなく周囲の人物の人生まで巻き込みながら幾度となく描き直される。そのたびに人物への理解が深まり、理由は分かるが許せない、人は一面だけでは語れないというテーマがより強く伝わってきた。そして岡部恵美のエピソードは最後まで引っ張られることになるが本当にエモかった。
終盤では、冒頭で主人公かと思った田端若菜が、文筆家として過去を取材し物語をつなぐ狂言回しの役割を担う。1話の田端若菜と竹原絹江のエピソードへと自然に戻って物語を閉じる構成も見事だった。人物同士のつながりを楽しみながら、それぞれの人生の積み重ねに思いを馳せられる、とても印象に残る作品だった。