Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
良い

歌劇学校を舞台にした群像劇。あくまで主軸は淡島歌劇学校いう特殊な場所、そしてそこから芸能の道を極めていく人々という形で毎回光を当てる場所を変える構成の作品だったので相当好みは分かれそうだけど、自分はそこで展開される物語に、人間ドラマに毎回目が離せなくなっていた。
舞台に造詣がある人からすれば淡島歌劇学校は後の歌劇の大スターを生み出すという文脈においての憧れの的であり、華々しさの象徴であり、目指すべき場所である。当然そこには確固たる実力を持った人が集まってきて切磋琢磨する。しかし華々しい面だけでなく、そこを目指す過程で挫ける人、入ったはいいが実力差に唖然とする人、卒業してからも後悔に苛まれる人、そんな多様なあり方を赤裸々に描写するのが印象的だった。そして何より自分が印象的だったのは本作終盤のエピソードにおいて淡島歌劇学校や歌劇団、その他舞台や芸能の世界で起きる出来事を客観視して、深く関わりがない人にとっては些細な問題であり世間的な認知度も高くないことをちゃんと示したこと。あくまで狭い世界での話だということを示唆したことがよりこの物語の深みを増したように感じる。
その上でしっかりのそのある意味で閉じられた世界の中での人間の生き方にフォーカスし、輝かしいことだけではなく目を逸らしたくなることにまで踏み込んだ脚本が深く心に入ってくるようで、気づけば自分はこの世界を客観ではなくいちファンとして主観で観ているようになっていたようだ。世代を超えて紡がれる淡島百景、お見事でした。



Loading...