サービス開始日: 2024-10-05 (547日目)
いつもの無双とは若干違い、王族の中での政争が描かれるのだが…父王や兄たち、部下がとにかく主人公に甘く、一見重厚そうな雰囲気の中ですごいすごいと拙い語彙でやたらめったらと褒めてきて台無しにしてくる。確かに主人公は生まれ持ったチート能力だけでなく、場面場面でそれなりに妥当な意思決定・判断を行っており、無双の裏付けとなる有能さを一定程度示すことはできている。しかし、結局用意される事件・舞台とその解決がテンプレ的展開の繰り返しに終始しており、いつもと違う舞台やキャラクターを活かしきれずB級で終わってしまった。なんかもっとやりようあった気がするんだけど…原作小説がこれなんだろうから、アニメでどうこうするのは無理だったろうな。アニメはむしろ頑張っていそう。
前回に続いてとってつけたようにOPEDを歌わせるのはあまり好みではないし、この作者の男性の描き方はやはり不自然なところがあるようには感じる。大した知り合いでもない内向的な男同士は出先で会って昼食で深い身の上話をしてわかりあったりすることはないよたぶん…。それでも女性作者の中ではうまく描いている方だとは思うし、特に女性については人物をステレオタイプで平面的なものでなく、時と場面によって移ろう多面的・複合的な振る舞いの集合体として人間らしく描けているところは変わらない長所。その中で朝が着実に変化し、人生を前に進めているのを見るのは我々のような世代からするとそれだけである種の満足感がある。
しかし…久々に原作を見ると、色々と思うところがある。ここ数話は原作からエピソードの順序や流れを相当入れ替えて構成しており、原作全11巻のうち残りまだ3巻ぐらいある状態で次回最終回を迎えるので…どうも原作を最後までやるわけでもなく、かといって2期をやるでもなく、1期で終わらせる形なのだろう。うまくいくかハラハラする。
2期が話数を絞っていて黄金郷はやらないと聞いた時は多少がっかりしたが、始まってみると北部高原の3人の旅程、その中で立ち寄る様々な集落、その地の人々の危険と隣り合わせの暮らし、日常と苦労、穏やかな喜び、故郷を思う様子とそれに応じる過去のヒンメル一行、現在のフリーレン一行、そしてそのつながりが丁寧に描かれていて、1期よりも楽しめた。原作ではさらりと描かれたバトルシーンも渾身の気合で作画されており、一部過剰な感はあるもののショボい作画に比べれば文句を言うようなものでもない。世界・背景美術、人物作画、演技、演出、アニメーション、劇伴、OPEDと粗らしい粗がない、完成度の高いアニメーションに仕上がっていた。神技のレヴォルテの回で原作との違いを確認したくて久々に漫画を読んだのだが、原作の時点で結構面白かったはずなのに、アニメを見たあとでは物足りなくなるくらいにこちらの出来が良い。素晴らしい。
追放モノ×百合にグロをまぶした作品。それ以外特筆すべきものはない。とにかく唐突な百合にまみれているが、関係性の描写はチーレムなろうと同レベル。王都で気ままに暮らしたいらしいがスローライフではなく教会が生み出した化け物とずっと戦っている。百合のエロ本みたいな唐突な描写以外に何が売りなのかまったくわからず、そのうち何か描きたいものが見えるのかと思って見続けていたら結局そのまま1クール終わってしまった。今期で一番時間を無駄にしたなと感じた作品。
原作既読。映像、音楽、演技、キャラクターの立ち方はケチのつけようがない。物語としては主要キャラクターが追い込まれていく描写が多く、2期までと比べて絵的に映えるシーンも少ないのでカタルシスを感じられる場面は少ないのだが、最終回は1時間使って転生前の伏線を回収し、盛り上がる場面を詰め込んできたことで視聴後の余韻は非常に良いものになっていた。これ自体はそこまで目新しいというわけでもないが、1期は初回拡大で3期はラストだけ拡大と、手段を選ばず構成を工夫してくるのは好感が持てる。
陰鬱な展開の中で最高の引きを持ってフィナーレを飾る4期へ、と期待させる展開ではあるのだが…正直原作的にはこの付近が最高潮だったような気がしなくはない。世間的にも最終回は賛否あったし、3期中で同様に賛否があったシーンはアニメで若干展開を変えていたので、どこまでオリジナルで展開を変えてくるかに注目して4期を待ちたい。
今回は固有結界内の「世界」が佳境に向かう中でアヤカとセイバーの関係が決定的な変化に差し掛かり、盛り上がりかけたところで絶妙に水を差す引き、相変わらずこの作品面白いんだか面白くないんだかよくわからないが、常に全力投球なのは伝わってくる。だが面白いか面白くないかはやっぱりわからない(二回目
原作既読。ラブコメの中では好きな原作で、作画や演出にとても凝ったものなだけにアニメの完成度に期待していたのだが、結果としては「漫画の方が動いてる」という有名な揶揄を思い起こさせるような酷いアニメ化だった。
キャラ作画は常に崩れているし、動きも適当、棒立ちの遠景を多様するなど、ほぼ全編にわたって崩壊しているといって良い。原作の作画演出が良いだけにそのギャップはすさまじく、やらない方がマシだったと確信できる出来。原作準拠で主人公含めてキャラクターには魅力があり、子供の頃に声だけでつながっていたApolloが誰なのかというミステリー要素を交えたストーリーもキャラとその関係性を描写する下敷きとしては十分なのだが、作画がすべてをぶち壊している。
OPED劇中歌の出来も比較的良く、ちゃんと原作に合わせて作られているところを見ると、制作スタジオの力量不足は明確だが、これまでの制作実績を考えるとこれは予見できたのでは。そういう意味で、この座組で企画を通したプロデューサーやら製作委員会の罪は重い。
この作品を楽しむ唯一の方法は、原作漫画を読みながら音声だけ流すこと。これが全12話を完走しての結論。
原作既読。一期に見られた弱点も補強してきており、完成度は一期よりかなり上がっている。
原作におおよそ忠実な物語とキャラクターは言うまでもなく一級品であり、媒体の都合とは思えないよくわからない原作からの改変等いくつか気になる部分はあったものの、アニメ作品単体として見た時にそこまでの違和感はなかった。総合的に見て原作を損なわないアニメ化が出来ていた。
作画面では一期でスケーティングと乖離が激しかった日常パートの作画が大幅に補強されるとともに、リアルタイムスケーティングへのこだわりを緩めて選手や周囲の心情描写を取り入れて演出が向上した。中部大会でのいのりのスケーティングがリアルタイムに全寄せし、観客や選手の努力や心情の積み上げが省略されたのは個人的にかなり残念ではあり、今後の演出への懸念が残る部分でもあるのだが、こちらもアニメ作品単体として見れば及第点以上の出来ではあっただろう。
シーズン全体の尺を短くし、全日本ノービスを劇場版に持っていったのもひっかかる部分ではあるが…人気を爆発させるために商業的に妥当な一手でもあることは理解もできる。
TVシリーズで良い感じの最終回を迎えたあと、一体どうするつもりだろうと期待より若干不安が勝った気持ちで見始めたが、その心配は杞憂だったと言える良い作品だった。
作画面はTVシリーズと変わらず超一級には届かないが十分。プロット的にはおおよそTVシリーズを超圧縮したような形になっているのだが、導入で思いっきりどん底に突き落とし、スタッフが離散した後で社運を賭けた制作に挑み、離散したかつての仲間を集めていく…というのが王道でありながらも熱く楽しめた。圧縮プロットというと駆け足感が心配になるが、特に後半は確信犯的にTVと似た展開を織り交ぜつつ細かい部分は大胆にカットすることで、駆け足的になるどころかむしろテンポの良さが際立っており、構成の手腕には感心した(一部には相変わらずよくわからないミュージカルみたいなのが入っていて、それは別になくても良かった気はするが…)。新規のキャラクターは少ないものの、元々立っていた人たちが数年を経て、また違った境遇から違った関わり方をしてくるのが楽しい。
ビジネス上の制約に苦しみながら、情熱をもった人たちが集まり、ベテランは若手を導き、若手はもがきながら成長し、全員が死力を尽くして良いものを作り上げようとする…そういうプロジェクトワークの良さみたいなものを久々に感じることができた。若者が仕事に希望を持てるような、そしてこの年になっても、仕事ってこうやってたまに面白くなったりもするんだよなぁ…と思えるような、とても良いアニメだった。
アニメーションは凄まじく、世界観や世界設定は魅力を感じさせるのだが、Mr.エレガンスがあまりにキモ過ぎる上にやたらとエログロを強調する描写も多くて不快度高め、物語面の描写も尺の都合で限られていることから作品トータルとしての魅力はそこまでという感じだった。
全8回の3分アニメ。何も特筆すべきものは見当たらなかったものの、短いから惰性で見続けたが、最後まで特に何もなかった。
雰囲気、映像、演出、音楽は良い。1~5話ぐらいまでは話も悪くはなかった…が、徐々にデスゲームそっちのけで参加者同士の人間的なしがらみや対決構造を観念的・情緒的に描くようになっていき、後半にはデスゲームで何が起きているのかさっぱりわからないまま人物同士が綺麗な音楽と映像で殺し合うだけの作品になってしまった。デスゲームを土台に人間関係を情緒的に描くのは別に構わないと思うが、その土台をめちゃくちゃにした上で描きたいことを描きたいように描くのは違うんじゃないですか?義妹生活の時から演出のクセが気になる監督ではあり、それがこの作品の前半は比較的うまくいっていた気がしたのだが、最終的にはオナニー演出に原作や設定を巻き込んで大破させてしまった。原作の時系列をいじったのも作品の質向上にまったく寄与しておらず、むしろ破壊している。原作の時系列をいじる監督にはろくなのがいないという実績がまたひとつ積み上がってしまった。
腹に穴あいても全力疾走・全力機動して全力斬撃できるんだからそら人間じゃないでしょ…ワンピースかよ…
追記:原作読んだ時は記憶にも残っていないエピソードなんだけど、アニメではなんでこんなに引っかかるんだろうと思って読み返してみたが、最後の腹貫かれてからの二人の全力機動はアニオリだったのね。1期のアウラの時のフェルンの魔法作画の時も「作画は確かに気合入ってるけど別に要らないよなぁこれ、唐突すぎるし…」と思った記憶があるが、今回も似たような感想になってしまう。私個人としてはフリーレンは日常回での世界の捉え方が本編でバトルはアクセントでしかないので、日常回にこそ気合が入っていてほしくて(実際気合が入っていて素晴らしいのだが…)、バトルにここまで別次元の力の入れ方をされるとなんかこの作品に対する姿勢に疑問を抱きそうになってしまう。結果今回のようにやりすぎて展開が不自然になるようならなおさら見方が厳しくなる。森側は良かったし、村側も序盤は素晴らしかったんだけど村の最後が余計だったなぁ。
あとは…フェルンが月を背負って攻撃魔法を撃つところ、「ゾルトラーク!」って言うのなんか変じゃない?これは原作もそうなんだけど、原作はあくまでセリフじゃなく説明的に「魔族を殺す魔法(ゾルトラーク)」とルビをふっており、これが一般攻撃魔法にして強力な魔族を殺す魔法であることを強調しているのだけど、それをフェルンが口に出して言うのはなんかおかしいよなと思ってしまう。1期に引き続き、作画に妙に気合が入って盛り盛りになった戦闘回はあちこちで違和感が強いことが多い。制作陣が自分の力を見せつけたいだけの余計な演出が多く感じてしまう。
原作でもこの辺、朝に対する共感性羞恥的なもので読むの結構きつかった記憶ある。アニメでみると記憶よりはさっぱりしていたけど、周囲の高校生の尖り方がさすがにこの年になるとお腹いっぱい感があってなかなかもたれる。自意識というのはある程度正確に自分の実像…もしくはその少しだけ上にいないと毒になる。高すぎるとできもしない虚像に振り回されるし、低すぎると何も動けなくなる。しかも、実像は日々少しずつ、時には大胆に変動するため適切に自己認知を更新していく必要もある(そういう意味で、経済に対する金利に似ている…)。そうして自意識のずれた多様な人が相互にやり取りすると、様々な摩擦や時にはカタストロフを引き起こし、それに伴う強烈な人間ドラマが発生する。とはいえ、そういう記憶や感情を呼び起こすほど、環境や年齢特有の自意識に振り回される描写が生々しいとも言え、この作品の良いところだと思う。
そろそろ終わりが見える頃で、今回も含めてどう終わるのかが気になってきた。終わりに向けてこのあたりをどう料理するかでこの回の評価も変わりそう。