非常に評価が難しい作品。宝塚がモデルの歌劇学校を舞台にした、4世代ほどに渡る群像劇を描いている。まずこの作品には明確な欠点がある。登場人物が多すぎること、時代が過去と未来で頻繁に行き来し、登場人物の姿も名前(結婚や芸名)も変わること、キャラクターデザインがシンプルで、区別のつかない人物が多いこと…から、映像だけ見ていても誰が誰だかわからない時間がかなり長い。時代を超えて人物が相互に関わり合い、過去を振り返り、時には関係が変化する様を描く作品であるが故に、登場人物が誰であるか認識することは非常に重要なのだが…本当に判別が難しく、誰かを思い出そうとしている、もしくは既に登場した誰かなのかと疑っている間は物語に集中できない。公式サイトには相関図があるのだが、これを見ないとスムーズに物語に没入できないというのは映像作品として問題があると思う。
相関図で状況を把握しながら見たとして…エピソードの中心となる人物はかなり多く、印象的なエピソードもあるものの、あっさりとした描写で終わる人物・エピソードもかなり多い。淡島という舞台を描く作品として成立はしているものの、全体としてはやや散漫な印象が残る。
とはいえ、単にばらばらに人物を描いて終わるのではなく、序盤に登場して印象的だった伊吹桂子と岡部絵美が、中盤での脇役的描写を経て終盤で再度フォーカスされたことで、この2人とそれを取り巻く人物たちの関係と物語が淡島百景全体を貫き、その印象を大きく左右する形となった。これが良い形で終わっていれば非常に高く評価したと思うのだが…結果としては、淡島卒業生が伊吹桂子の依頼でいじめがあったことを書籍として世間に公表し、それがニュースとして爆発的に広まり、淡島自体が批判にさらされ、その中で伊吹桂子と岡部絵美に残された知人や家族たちが苦慮しながら前を向く、という形で幕を閉じることになった。これまで一貫して淡島に関わる人物たちの個人的な思い、振る舞い、触れ合い、関係を描いてきたものとはかなり異なる形であり、原作が終盤に向かうころ、現実で起きた宝塚の劇団員の自殺と、それを取り巻く世間の反応に強く影響されたと推察される。原作者の責任感として世間の批判に対して一定の答えをだそうとしたのは汲み取れるし、作品として成立してはいるのだが、長く描いてきたものが終盤で変質しているように感じられる。
個人的にも私が見たかったものではなかったのは残念。
ああ…こうなったのか…。個人的には、現実の事件への対処に強く引きずられた、そうせざるを得なかった、というようにみえてしまう。ちゃんとまとまっているとは思うが…伊吹桂子と岡部絵美の話は本来、世間に大きく公表され、悪い意味で話題になり、淡島自体が断罪され、再生するという話として描かれる予定ではなかったのではないかと感じてしまう。仮にそういう話があったとしても、小さな閉じた、個人的なやり取りをもって関係性が少し変化し、良いと感じる人もそうでない人もいる…そういう描き方をする作品だったと思う。しかし、時系列的にもここまで現実とリンクしてしまうと、そういう終わり方は難しかったのだろう。残念。
1話は城崎のキャラが良くて引き込まれるものがあったのだが、ギャグ混じりの婚活→バトルの繰り返しがわりと単調で、このクールの範囲内だとそこまで面白くならなかった。城崎がもっとメインなら良かったのかもしれないが、相手候補たちが城崎に負けている。また、ここまでの範囲だと城崎&下呂と婚活相手の1対1の関係性の単発エピソードが中心で、物語の奥行きがない。原作が進むと知り合い同士が共闘したりしてもう少し面白くなっていくのだが、アニメ1期としてはいまいち。
原作を超圧縮していると噂は聞いてはいるが…次から次へととってつけたような偉人キャラがわいてきて、うっすい偉人ごっこみたいな言動をし、うっすい偉人モチーフの必殺技みたいな能力を披露してはゴミのように消えていく展開が長く続く。最終盤は多少キャラが限定されて人間ドラマらしきものが描かればするが、作中の大半は名前も覚えていないような偉人モチーフキャラがわいては消えていく記憶しか残っていない。主人公の能力も特に生かされてはいないし、主人公とハイトの痴話喧嘩の過程も正直大した興味もなければハイトのあの頑なな狂い方も共感、理解できない。とにかくキャラクターを深く描くことが一切ない、それだけでなく、大量に使い潰したことでストーリー自体も破壊された作品という印象。新キャラが出てきても、またしょーもないあっさい偉人キャラと思うだけで興味が失せる。
特に盛り上がりもしないが、つまらなくもならない。決まった構造で淡々と敵対者が出てくるが、処理して淡々と終わる…というわけでもなく、微妙に人間関係が変化したり仲間になったり小さな事実が明かされたりして、停滞はしていない。かといって特に盛り上がるわけでもなく、延々と引き伸ばされているような感覚だけがずっと続く。キャラクター造形も全体的に古く、連載の長期化として手慣れてはいるが手垢も感じさせる構成も含め、さすがに作者の年齢を感じさせる。1期で終わるなら…と思って見続けてきたが、連続2クールとなると、さすがにこのまま見続けるのも苦しい。急に面白くなったと聞いたら復帰するかもしれないが、ここで視聴停止する。
序盤は初対面同士がやたら性的な暗喩を交えて超速で距離をつめていって、これはただ百合をしたいために作られた百合AV的作品なのかと思ったが、中盤くらいからは様々な場所に出かけ、色々なものを見ながらゆっくりと距離感や関係性を変化させる展開になっていった。後述する多様な作画・美術・演出・劇伴、散りばめられた関東近郊の馴染みのあるロケーションと趣味的要素も合わさり、結果としては相当に楽しむことが出来た。
このシリーズは総作画監督を置かず、毎話違う人が作監・演出を務めてあえて統一感を出さないことでアニメーションとしての面白さを出そうとしているのだが、これは作品の楽しみ方に違う軸を加えていた。そうした試みが視聴者に浸透していない3話でいきなりまったく異なる…見る人によっては崩れているとも取れる作画をしたことについては、悪手だったと思うし、当然その他にも回によって良し悪しもある。とはいえ、基本的には面白い試みであった。
この作品の中心テーマはタイトルどおり酒と百合なのだろうが、他にも映画、アート、バンド・レコード・音楽、文学・詩と、それぞれ関連するロケーションを訪れながらほんの触りだけ触れていく展開が多い。回ごとの作画演出の違いに加え、こうした趣味的要素とロケーションの組み合わせが作品の楽しみ方にまた違った軸を与えており、そうした楽しみ方も出来る作品ではあった。
反面、作画、酒、映画、アート、バンド、音楽、文学、観光地・ロケーションと興味を持つ要素が薄く広く散っており、アニメーションとしてのこの作品は面白かったものの、序盤の湿度の高い展開は原作からかなり改編を加えていたことも手伝い、上伊那ぼたんという作品そのものを楽しんだかというと、若干の疑問は残る。原作自体がこうした制作の遊びを受け入れやすい物語・構造をしているので取り組みの相性自体は良いと感じるのだが、何かいじくりまわされた別物を見せられたような感覚は残る。私は本当に上伊那ぼたんという作品を見て評価したのだろうか。まぁ、作者も承知の上で実際に制作に参加しているので深く疑問を抱くところではないのだろうが。
アニメーションは最高で、背景美術とエフェクトも素晴らしく、ファンタジーの実在感を強く感じさせる映像に仕上がっている。キャラクターも年相応…それは、弟子たちだけではないのだが…の未熟さに振り回される描写が多く、物語上の都合で用意された舞台装置にとどまっていない。ただ、全体的に魔法世界の設定にリアリティが不足しており、つばありとつばなしで魔法の在り方を巡って争うという物語を駆動する大きな背景の説得力が薄れているのはもったいないところ。2期があるとのことだが、1期の終わり方がかなり中途半端で、これで2期制作決定といわれてもそれはどうなのかなと感じざるを得ない。このエピソードは1期で完結して欲しかった。設定面も含め、この終わり方がストーリーの評価を落とした要因になっている。とはいえ、それを差し引いてもファンタジー世界で生きる人々の描写としては高く評価できる。
ファンタジーなので背景美術は一定水準が欲しいし、人物作画も原作を損なわない形にしてほしいのだが、いずれも基準以下。特に戦闘アニメーションはかなり酷い。これでは、マンガを見ていた方がマシに思える。物語は序盤はわりと低調なものの、アニメの終盤相当以降は徐々に面白くなっていくのだが…このあからさまに金も力も入ってない感じではあまり期待できそうにもない。いつもの講談社の雑な座組で消費された原作という印象。このまま続きになるぐらいならやらない方がいいかも。
原作既読。1期は作画以外あまり褒められるところがなく、単なるなろう亜種のような受け止められ方であり、それも仕方ないと思わせるものだった。原作ではこのシーズン相当から面白くなった感覚はあったものの、世間的にはまったく盛り上がっていない(ダンまち勢からもスルー)ので、いまひとつ期待しきれない中で視聴をはじめた。
しかし、蓋を開けてみればテルミナリア後半でこの世界の設定が開示され、導き手としてのフィンからこの世界での重要な役割を担うことを示唆されることで、無能者が単に周囲を見返す話ではなく、ここまでは世界の物語が始まる前のプロローグに過ぎなかったことが劇的に示された。以後は、マギア・ヴェンデ、ケリドヴェン、フィンといったこの世界の中枢を担う者たちが個々の思惑で動き始める一方で、ユリウスやエルファリアといった同期たちもようやく独立したキャラクターとして動き始め、与えられた世界設定と相互作用しながら物語が動的・多層的になり一気に物語の魅力が増している。まさにタイトルどおり、視聴者が受け取るに足る物語が始まった。原作からの補完もあちこちにあり、完成度も原作を上回っている。
キャラはテンプレ気味だし、ご都合主義的なところは勿論あるのだが、そうした部分に目をつぶっても良いと思わせるほどの王道的な展開の力、設定とキャラクターの魅力がある。今シーズンのラストの引きもよく、3期が楽しみになる出来だった。
世界の設定は非常に良い。また、描こうとしているものも良かった。キャラクターも揃っている。劇伴も良い。OPEDはとても良い。概して、素材は良いものが揃っている。だが、アニメとしての調理方法が何から何まで間違えているように思える。まず構成がおかしい。全体の3分の2くらいはずっと雛菊を中心とした過去の悔恨の描写がしつこく繰り返され、すれ違いが続く。10年前の事件を彷彿とさせる秋の事件をきっかけに、バラバラだった春夏秋冬代行者が結集して過去を精算し、未来を取り戻す…という、そこまでの抑うつ的な描写を糧にカタルシスを爆発させようという場面で、すべてを台無しにするような原作改編・演出をしてこれをなかったことにする。また、事件解決のために前を向いた後も、やはり何度も繰り返し悔恨の回想を入れ込んでくる。もうそれはいいんだって。見ている人がどういう風に物語を受け入れたいのかを考えて構成しているのか疑問に感じる場面が多すぎる。
また、戦闘描写がすべておかしく、いちいち没入を阻害してくる。10年前の回想もそうだし、春冬・夏秋陣営のそれぞれの会敵でもそう。会話のために敵がいちいち手を止めてくれるし、こちらが反撃したい時には丁寧に倒されてくれる。そもそも銃撃戦の途中に情緒たっぷりに会話を始めるな。本当にご都合主義的な動きをするシーンが多い。終盤は戦闘シーンが多いのに万事この調子なので、前半とはまた違ったイライラを与えてくる。
回想の多さや戦闘中の会話は原作からしてそうなのだが、原作は文字媒体だからこそ回想を短時間で雰囲気だけで受け流すこともできるし、戦闘時の時間感覚も気になりにくい。アニメはそれをすべてバカ正直に等倍時間で描いた結果、ナンセンス極まりないものになっている。回想などは、説明的な地の文を新たにシーンとして起こしたりもしているので、陰鬱回想の時間的比率が非常に高くなり、視聴体験を完全に破壊している。媒体の違いを全然考慮できていないように見える。
このアニメはいったいなんなのか。原作を丁寧になぞるでもない。アニメに適した形に構成するでもない。その悪いところだけを抱き合わせたような作品。良いのはOPとEDくらい。制作スタッフは猛省して欲しい。
雛菊の逃げない覚悟と狼星の回答は良い。
ただ、そこまで持っていく展開がやはり…結局他の護衛とは何を協力したの?2人だけで屋上にいって残りは全員退避を進めるのが作戦?っていうか、どこにいるか、どこに来て欲しいかの連絡は冬陣営にしたの?なんで屋上に来ると思ったの?っていうか華歳もビル中にどうやって爆弾設置したの?やりたいシーンのために適当に周囲を動かしすぎでは?
相変わらずここぞという場面の戦闘シーンも謎すぎる…その早さで人拘束できるなら最初からやっときなさいよ…。さくらが刀一本で銃とやりあえるのも謎だし、銃をもった集団の中に刀・短剣使いが飛び込んでくるのも謎…
新一年生と理事長代理が綾小路を狙う話を長尺で描いているが、思わせぶりに出てきて長々と何か狙っているムーブをするわりに、さして見せ場もないままあっさり退場していく。基本的に相手の動き方を調べて殴ってリタイアさせるみたいな単調な話を長々と描いているようにしか見えず、そもそも殴ってリタイアが許されてるルールなのかも不透明で、彼らが何をしているのか全体的に常に意味がわからない。
宝泉はともかく、七瀬と天沢は(南雲も)本当に長々尺を使ったのにわけがわからない動きをして退場していくし、理事長代理はゴミみたいなムーブした挙句最後に直接殴りかかってくるし、何がしたいんですかこの人たちは…?綾小路も何かすごい策でポイントも上位に行くのかと思いきや特にそういうこともなく、15話ぐらい使って島をうろうろしながら七瀬と理事長代理を暴力で撃退して教師を呼んだだけで、作品として何が魅せたかったのかまったく理解できないまま終わっていった。
相変わらず舞台設定もふわふわしていて、この作品世界を成立させる基盤みたいなものもわからず、目的もキャラクターの狙いもキャラクターが凄いかどうかも何もわからない。いつかわかるかと思って見続けてきたが、特にそういうこともない。綾小路は喧嘩が強いことしかわからないし、競い合っているライバル?たちが凄いところも特に描かれず、大人も含めてなんとなく知略ごっこ・バトルごっこして遊んでるようにしか見えていない。最後、天沢の退学をホワイトルームが決められるなら、綾小路の退学もホワイトルームが決められるんじゃないの?何もわからない。
今回作画はかなり良くなったのだが、逆にそれが仇になっているというか、前期までは作画もぐだぐだの低予算アニメだったからこそ期待値も低く、話がぐだぐだでも低予算で原作をうまくアニメ化できなかったんだろう、と捉えていたのだが、今回は初回4話一挙放送で尺を延ばし、作画もかなり力が入っているにもかかわらず、面白さ(面白くなさ)が前期と特に変わっていない。原作の問題なのか、制作の問題なのかわからないが、見続けても私が期待するものは出てこなそうということは今回でなんとなく理解した。
今回は、クールの終盤にふさわしくなるような解釈を加えているが、これはこれで良い出来になっている。原作でローゼマインはこんなに落ち込んでおらず、もっと軽く流しているのだけど、この描き方なら少しは可愛げが出て良かったのではないだろうか。次期アウブ争いに絡む場面も挟んできて、先々につながるように構成しているのも、まぁ良いのじゃないかな…?逆に、司書になれないで倒れるのはギャグであって、こんな大げさに悲しい音楽流すエピソードじゃないでしょ笑
原作勢からすると若干気になるのは、ヴィルフリートとローゼマインが同じ曲を弾いているということ。この曲は、ライデンシャフトに捧げる夏の歌(仮)と思われ、ローゼマインが前世からパクってきたメロディが元になっており、編曲的にも演奏難易度がかなり高いという設定。原作では、ローゼマインがこれを弾けることが驚かれる、という描写があったはず。ヴィルフリートがこれを弾くのは、難易度的にも、この時点でヴィルフリートがこの曲を知っているという点でもおかしく感じる。また、お披露目の奉納歌は誕生季を司る神に捧げるはずで、春生まれのヴィルフリートがライデンシャフトに捧げるのはおかしい。…と設定的には色々変なのだが、まぁライデンシャフト以下略をうまく編曲ができなかった&曲を使いまわしたかった、ということなのだろう。アニメだけ見てる分には特に問題ないので目をつぶれるところなのだが、こういうところにもうちょっとこだわってくれると原作ファン的には嬉しいのだが。
設定、展開、演出、キャラクター、すべてがご都合主義に溢れた作品。いい感じの場面を作るためだけに、自らが作った設定を直ちに破棄し、情報の出し方を恣意的に曲げ、視聴者に公正でない嘘をつき、不自然な現象を肯定する。細かいところは気にせず雰囲気に乗れるなら楽しめるのだろうが、見せ場の土台になる設定、展開、演出に納得感がないと評価できない性質なので評価は高くならない。キャラクターも、鍵になる鉄男、ユキオ、相模がどれも好きになれない。鉄男はあまりに幼すぎ・成長が少なすぎるし、ユキオは過保護すぎる。相模は本人の問題というより、決着前はただただ狂人として描き、決着後に良い人間・騙された人間として描くという作劇上の描き方と露悪的な演出の問題と思う。全球凍結した意味も(物語上の意味だけでなく、作劇上の必然性も)まったくわからない。
特におもしろいポイントもないけどストレスも大してないのでながらで流して完走。基本的に不自然に女子に好かれるといういつものやつ。最後、いい感じに終わらせようとするためだけの非常に安直な展開のせいでストーリー評価は下がっている。
ポケモンのように神を仲間にして自宅に招いて住まわせ、神から能力を授かって悪霊を払う手助けをしながら暮らす日常系作品とでも言えば良いのだろうか…といっても、登場人物たちに何か目的があるわけでもなく、居心地の良い田舎の一軒家、地方都市、そこに住む人々や神々と交流しながら穏やかに暮らすといったもの。
話に特筆すべきものはないのだが、相棒とも言うべき白狼である山神が良いキャラをしており、主人公の湊も嫌味のない性格で、彼らがのんびり暮らしている様を見るのが楽しい作品。また、劇伴はこの和の世界観に合ったもので、OP EDも含めて品質が高い。
全体的に雰囲気の良い日常アニメとしてストレスなく見られるものであった。
前シーズンはどうしようもないと言って良いものだったが、一応原作が海外で評価高いと聞いていたので続きを見てみた。あちこち粗だらけではあるし、設定や展開もありきたりではあるのだが、全体的には改善されて見れる範囲には入ってきた印象。特に同世代のそこそこ存在感のあるキャラクターが増え、大人に囲まれた子供がただ褒められる展開から、ある程度自立した人間関係を構築したことが寄与してはいる。それでなんとかギリギリ普通に届いたかどうかという状態。
大筋は良くある悪役令嬢モノではあるのだが、それを王子側の視点から描いたもの。ある意味たったそれだけの違いであり、貴族とはほど遠い下町の中学校のような社会描写、公爵令嬢なのに下町の中学生のようなヒロイン、有り得ない自滅を繰り返すライバル、チョロすぎてヒロインを持ち上げまくる王子といったどうしようもない部分は変わっていない。しかし、王子視点になることで悪役令嬢の俗物極まりないモノローグがなくなったこと、ポンコツキャラのヒロインを冷徹キャラの有能な王子がサポートすることである程度ご都合主義色が薄れたこと、全体的な作画劇伴演出が良くストレスが少ないこと等から、事前の期待に比べて思った以上に面白く見ることが出来た。
なるほど、田畑若菜はこういう役回りになったのか。これで、当初期待していたように、作品を通じて…それも最序盤と最終盤をつなぐ形で一本の芯が出来、作中ほぼ全時代で存在感を放ち続けて既に象徴的存在だった伊吹桂子が、やはりというかその主要人物となった。田畑若菜の著作が「淡島百景」であることから、おそらく単に伊吹桂子や淡島学校を糾弾する形ではなく、百景の一面として描くことにはなるのだろう。この回でここまで持ってきたことをまずは高く評価したい。
とはいえ、絵美の家族を含め、関係者の感情をその形でうまく整理できたのか。百景を描くという作品テーマと、伊吹桂子・絵美の話はうまくバランスが取れたのか。それは次回、田畑若菜がどのように著作を書き、それを関係者がどう受け止めたかにかかっている。それで作品の評価が大きく左右される。
不幸にも、原作が最終盤に入るタイミングで宝塚側ではいじめによって死者が出る報道がされており、何をどう描いても現実を想起させる状況は今も続いている。ここで、現実とも、作品テーマとも、作中人物の心情のバランスをも取り、作品世界に芯を通し、ここまで描いた多数の登場人物たちに過度に影を落とすことなく終わることができれば、素晴らしい仕事だったと言えるだろう。どのような最終回になるか、楽しみにしたい。
これで、このアニメ自体がその淡島百景でした!こまけぇことはいいんだよ!もう見てきただろ?これでヨシ!ってなったら逆にキレそうだけどさすがにないと信じている。。
クラスで2番目にかわいい女子と1番目にかわいい女子に特に大した理由もなく好かれる序盤~中盤は、とにかくご都合主義が極まっていて見ているのがつらかった。中盤以降、友達になった経緯は忘れてそれ前提で見てみると、ごく普通の青春ラブコメが展開される。海の友人関係の悩みとその解消、そして真樹の両親トラブルとその解消エピソードはまぁ…ありきたりではあるが、天使様みたいに何もないよりは良い。ここが面白く描けていたならもう少し良い評価にできたかもしれないが、普通のお話の範囲を出ず。全体的には特筆すべきことがないラブコメとして終わった。
近未来の日本ということで、基地局のビルが城になってるところなんかは結構面白く、人物も含めて作画は素晴らしいのだが、キャラクター、音楽含む演出が徹頭徹尾好みでない。大げさで情緒的、とにかく「ここが盛り上げ時ですよぉ!」「さぁ盛り上がってくださいー!」みたいな劇伴を過剰に流してくるのが煩い。キャラクターたちの演技・演出も完全にその方向に振られており、事実と比して画面がとにかく大げさ。各所に妙なノリのギャグやリアクションが入ることも重なり、全体が常に安っぽく感じてしまう。
キャラクター、特に聖夷陣営は人物描写が浅いままに人間ドラマをこれまた臭い演出で立て続けに出してくるため、没入するのが難しい。それ以外も、とにかくチンピラのような安っぽい振る舞いをする人物が多すぎて、賢く見せたい人を際立たせようと周囲の知能を露骨に下げるという陳腐な演出が多用されて興醒めしてしまう。
ストーリーもどこかで見たエピソードの継ぎ接ぎ感が強く、視聴者を引き込もうとする第一話からしてミスミの立ち居振る舞いが穴だらけで違和感が非常に強い。中盤以降は聖夷と大和の戦いが続くが、あくまで北陸の局所戦の描写に終始しており、三国が鼎立した故の武凰を絡めた政治・軍事戦略的駆け引きや各国の経済状況差に起因する制約、国内治安の変化とその対処といった戦闘以外の要因にはほとんど触れられず、戦争といいながら主要人物たちがしがらみなくただぶつかりあうヤンキー同士のような抗争が繰り広げられる。その聖夷と大和の決着も、長期間ひっぱったわりに最終回でいつもの情緒的な音楽を流しながらあっさりと終わり、輪島もここまで尺とって描写しといて使い捨てみたいな終わり方で、これまで何を見せられていたんだろう感があった。
色々気になるところが多いとはいえ、続きがあれば少なくとも序盤は続きを確認しようと思うくらいには今クールの引きは先が気になるものではあった。
個人的にはこのエピソードは原作でかなり印象に残っていて、それ込みの評価にはなっているかも。この回に限った話としても、リチェとユイニィのやり取り、多少駆け足だけどユイニィが自分を知ることで成長する描写は好み。道が崩れるのが突発だとしたら、ふつうは試験対策して2回目挑戦すれば突破できちゃうのは試験としてそれでいいの、とは思うが…この世界の魔法組織運営ほんとに適当だからなぁ。。
ふぅ…最初から最後まで、AVのインタビューパートと童貞の妄想みたいな会話をエンドレスエイトのように繰り返す地獄のような作品であった。本当にそれ以外に話すべきことは何もない。何もないことを確認するためだけの作業であった。
今期最大にて最狂の暴走自壊意味不明アニメ。戦姫絶唱シンフォギアの原作者による記念碑的アニメらしく、それにつられて何かあるかと最後まで見たが、恐ろしいぐらいに崩壊しきったアニメだった。良かったのはOP曲くらいで、映像が及第点、一部戦闘シーンはアニメーションが良かったくらいだろうか?それ以外はもうネタにして見るしかないぐらいにどうしようもない。
まず、設定を詰め込みすぎ。AIによって歌が奪われた世界で、霊が見える女子高生が、仏教をモチーフにした集団に所属し、異空間に赴き、英霊を味方につけて憑依させ、歌で霊と戦う。案の定まったく消化しきれていない。メインキャラも女子5人+おっさんがいるが、もちろんまともに掘り下げられるわけもなく、意味不明な言動で裏切ったり元気になったりして何をしてるのかわからない。魅力云々以前に理解不能。敵勢力も味方の集団も目的がよくわからず、全体的に何をやっているか本当にわからない。目玉の歌?バトルも、敵対する英霊と戦い始めた?かと思ったら途中で楽しげにデュエットを始めて、終わったら仲間になる。これが毎話繰り返される。意味がわからない。
なんでこんなことになってるのか不思議だったのだが、10年ぐらい前から偉人が歌でバトルするというコンセプトのインディーズ音楽のリリース企画があり、そのメディアミックスとしてのアニメ展開という背景があるらしい。だから、偉人と歌バトルを外せないということらしい。歌企画から派生した意味不明爆死アニメ群の系譜にあるということなら納得。何をどうしたらこんな企画が通るのか意味がわからないが、偉い人の記念企画として通ってしまい、無茶苦茶な制約の中でなんとか制作が完走だけさせようとしたというのなら納得できる部分はある。
シリーズ構成も壊滅的で、この意味不明な縛りがある中で序盤に明確なストーリーラインや目的を示すこともしておらず、作品が深い霧の中で常に迷子のようにさまよっている。終盤は急に展開を急いだと思ったら、すべて終わったあとの最終話でなぜか主人公の来歴やAIアプリの来歴・設定、歌が禁止された経緯が突然語られる。話がずっと意味不明だったんだから、これぐらいは1話で開示しておきなさいよ。開示された内容自体もどれも非常に意味不明でしょーもなく、これを1話に開示されていたら即切っていたと思う。だから最終話にまわしたとしたら、ある意味成功している。本当にくだらない。
久々の超大型の怪作であった。
2030年に新婚が5万ドルで住宅ローン完済わろた 細部までほんま適当すぎる ていうか1話でやれよ どういう構成やねん
そして思った以上に設定がしょーもなすぎて…世界から歌を奪ったとかいうからもっとすごいことかと思ったら、1曲10万かそこらの金で売っただけかい…この程度じゃ売ってないやつも大量にいるだろ。新しく作った曲も対象外だろ。この設定でどうやったら歌が歌えなくなるんだよ。しかも民事じゃなく刑事?ほんとどういう設定?わけがわからないよ。これ1話だったら間違いなく切ってるわ。いや、1話にしてほしかった、この謎アニメを1話で切れたんだから…騙された。
敵は夏の代行者の相手を始めたら急に銃使うのやめてナイフで斬りかかってくるのなんで?代行者撃ち殺せば終わりなのに空の鳥?に向かって銃撃ち出すのは…?結局やられてるし、そもそも護衛を行かせる命令も謎。夏の代行者交代の間敵がじっと見てるのも謎。代行者の護衛が剣だけで銃火器装備の集団の中に飛び込んで対応できるのもよくわからん。護衛はちょっと強い普通の人間でしょ…?凍蝶たちも相変わらず、一刻を争う緊急事態になんでのんびり会話してんだろう。この作品の戦闘シーン常におかしいよね…。そして竜胆は代行者の護衛やって護衛対象を爆撃されて、武装組織に襲われて、敵拠点に討ち入りまでしてるのに、ここまで敵を殺す覚悟できてなかったんかい。春夏秋冬代行者たちが組織無視で協力したことによる見せ場も、相変わらずそんなに見えてこない…。もう次ぐらいで終わりだよね…?